是非とも訪問したいイラク

元々古いものが好きでした。中学生くらいの頃から、歴史小説を読むようになりま した。日本や世界のさまざまな考古学に惹かれるようになりましたが、たまたまNH Kの「メソポタミア文明」を見て数多くある世界文明の中でも1番気に入ったのが、 メソポタミア文明でした。

メソポタミア文明は、多くの日本人にとっては、歴史の教科書では世界4大文明の 一つとして、確かに出てきますが、他の文明(特にエジプトなどと比べて)印象が浅くあまり興味を持ったり、知識を持っている人はいない様であります。

私自身も、興味がなければ、イラクとイランの違いや中東が世界地図のどのあたり に存在するかさえ良く把握してなかったかもしれません。興味を持っている今でさえ、 詳しい書物(資料)が少ないので、個人の力では知識を深めるのが難しいと感じてい ます。仕事の合間にアラビア語を習得したいと思いつつも、名古屋でアラビア語を習 えるところはなかなかありません。書店でも他の言語を学ぶための書物はたくさんあ るのみ、アラビア語だとバラエテイがないので選べません。

私は大学では、まず広島大学の考古学専攻に入学しましたが、メソポタミア文明に ついてはやはり個人で調べることしかできませんでした。今思えば、国士館大学あたりに入ったほうが良かったのかもしれませんが、東京の生活費や私立大学の学費は高いし、とりあえず考古学が勉強できる広島大学で、と思ったのでした。広島大学 で、考古学を専攻する学生に(希望する生徒に)アラビア語を教えてもらえました。しかし短い期間で、今ではほとんど覚えていませんが。その後、ロンドン大学に留学し、ギリシア・ローマの古代史を学び、レスター大学の大学院で博物館学を学びました。イギリスはやはり物が豊富で、いろいろな博物館で実習したりお話をきいたり、貴重な経験をしました。

その間、個人で古代文明のある所(エジプト・イタリア・ギリシア・トルコ・メ キシコなど)を旅行にいきましたが、いつでも私の1番行きたいところはイラクでし た。エジプトほど、遺跡は発掘されていないし、戦争などで残っているものも少ない かもしれませんが、メソポタミア文明は世界文明の発祥地であり、世界ではじめに言語が使われたともいわれています。メソポタミアと一口に言っても内容はバラエテイに富んでおり、私が一番興味を感じるのは、シュメール文明でしょうか。聖書などでも伝えられている神秘に包まれたバビロン帝国。完全な形で残っている建物は少ないのですが、復元されたものや断片を見ても、色使いの美しさ・壮大さに圧倒されます。 実際に自分の目で見たものもあります。勿論イラクで見たのではなく、ルーブルや大英博物館やアメリカなどの他の国の博物館で見ました。断片を見るにつけても、それらが存在場所に行きたいという思いが強くなります。

日本でも最近「メソポタミア展」が開かれました。名古屋までは来ないとのこと で、残念ながら見に行けませんでしたが、入手でカタログもすばらしかったのですが、 それもやはり、ルーブル博物館からあつまったもの範囲にすぎないことがわかりました。なんといっても、良質ともイラクに素晴らしい感動的なものが有るはずです。本物を現地で是非みて見たいという思いがますます強くなりました。物を見るだけでなく、古代文明が発祥した地を自分で見て空気に触れてみ たいのです。やはり「百分は一見にしかず。」一度ぜひいってみたいのです

今は、経済制裁でいけないそうですが、バグダートでは各国の飛行機が飛んでいる と聞きます。イラクでは、10人ぐらい集まれば観光用のビザがとれるといとも聞い ています。ぜひ、同好の人々とイラクの旅行の連絡をとりあいたい。日本中にはきっと私と同じ思いの人が何人かいるはず。個人ではかなわない夢をかなえたい。

こちらの意志を汲んでいただき、連絡いただければ幸甚です。

早々

野村 康子