第一回中東協力東京会議
2004年2月3日
[東京会議宣言」
―Bridging Japan and the Middle East一
『日本と中東との架け橋を目指して』
第一回[中東協力東京会議」は、2004年2月3日,東京において開催され,日頃中東と関わりの深い経済・学術・文化・芸術関係者および関係省庁・政府機関の代表243名が,中東地域の真の友人としてのわが国の戦略的な関わり方,ならびにわが国が今後同地域において果たして行くべき役割について論議し,以下の認識の一致を見た。
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我々は,現在のような激しいグローバリゼーションの時代にあっては,それぞれの地域の様々な伝統,文化,価値を尊重し,忍耐と寛容の精神を持って平和的な共存を計ることが重要と認識する。このような考えに立ち,我々は中東地域全般の安定の維持に積極的に関わり,これに貢献する。そのためにも我々は,わが国と中東地域との対話,文化的交流,および観光を含む人的交流を推進し,彼我の相互理解の深化に努力する。
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我々は,世界の新秩序の構築にとって、またわが国のエネルギー安全保障にとって,中東地域の平和と安定が不可決と認識する。中東諸国の国造りに際しては,経済開発と人間開発を[車の両輪}として,中東諸国における人口の急増や女性の社会進出などに対応した国づくり,雇用の創出,生活の質的改善のための協力を行い,わが国および中東の双方にとって真に利益のある発展の実現を目指す。とくに中東産油国諸国に対しては,その石油依存型経済からの脱却と新たな産業の育成に向けた努力を持し,支援する。さらに,わが国の持つソフト・パワ―を最大限に生かしつつ,また中小企業の有する高い技術力に注目し,それらの導入,活用の可能性を追求する。
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我々は,長期的視野に立ったわが国の対中東戦略を真に効果あるものとするため,経済・学術・文化・芸術関係者,関係省庁・政府機関が一体となって横断的な連携を化するよう,全力を尽くして行動する。