昨年3月、福島第一原子力発電所の1号炉から4号炉まで、たてつづけに連日のように水素爆発を起こしました。その建屋が見るも無惨な姿に変わり果てたにもかかわらず、原子炉の健全性は保たれていると繰り返し聞かされましたが、メルトダウン->ジルコニウムから水素が発生->ベント管から建屋に水素が逆流?->水素爆発で建屋が吹き飛んだ->更なる冷却用配管の破損->復旧作業がより難しくなった、ということですし、経産省傘下の原子力安全基盤機構が2008年12月に作成した教育用ビデオによれば、全電源喪失から30分後にメルトダウン、3時間後にメルトスルーというシビアアクシデントのシナリオを啓蒙していましたから、「織り込み済み」のはずでした。
「京」ベクレルという、この世に生まれて半世紀が過ぎた私でも、ついぞ聞いたことのないケタの放射能を放出しながらもSPEEDIのデータを米軍にしか伝えず、沃素剤も緊急配布しなかったのは日本国政府でした。「直ちに健康に影響を与えるモノではない」の裏には、「・・・司法の場での話しになる・・・」という明確な目的があり、そのためには議事録が「不存在」であったり、ガンマ線しか検知できないフルボディカウンタで今更ながらに内部被曝の影響を調べる振りをして見せたりするのでしょう。晩発性の健康被害が「織り込み済み」であるとするなら、戦争で軍隊は自国民を助けることはない、という歴史に学んだ教訓から類推しなくてはいけないとするなら、と考えはじめたら、私は、憲法前文で謳われているところの「日本国民」としての自覚が大きく揺らぐようです。
東電の「無主物」という主張にも呆れます。まず、さまざまな隠蔽工作がなされてゆくのを日々、目の当たりにする私たちですが、コロされゆく無辜の民であってはいけないとするのが、今回の記者会見で発足宣言をした内部被曝問題研究会です。矢ケ崎克馬氏(物性物理学)によれば、内部被曝を科学的・医学的に研究するだけではなく、放射線被曝にまつわるあらゆる問題(社会的・政治的にも)をひっくるめるという意味合いを込めるべく「内部被曝『問題』研究会」ということです。政府や企業の行動に、対抗措置を採るべきだという主張の表れだと思います。
このDVDは1月27日に開催された記者会見を記録したものですが、ディスク容量に余裕がありましたので、3本のビデオを追加しました。
日本が原子力発電を国策として推進する以前の作品ですので、原子力行政や原子力発電の危険性に触れてはいませんが、それでもなお、放射能の危険性を視聴者に教授できる優れた作品です。
「市民と科学者の内部被曝問題研究会」は、呼びかけ人:岩田渉(市民放射能測定所)・大石又七(元第五福竜丸乗組員)・澤田昭二(素粒子物理学)・高橋博子(歴史学)・肥田舜太郎(被爆医師)・松井英介(放射線医学)・矢ヶ崎克馬(物性物理学)等の諸氏によって発足しました。以下の5つの提言:
を基礎に市民と科学者との確かな情報交換と連携活動を通じ、2011年3月11日に生じた未曽有の東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う深刻な放射能汚染により、いのちと暮らしを脅かされている方々の救済と支援を目的として発足したものです。この録画資料を、一人でも多くの皆様方によって御利用下さることで、復興と支援のお役に立つことを祈念します。
フクシマの惨事はまさに人災である。ならば誰がそれを招いたのか? 政・官・財の権力にとりこまれた「原子力村」。それを支えた大手メディア、嘘付き御用学者、エセ文化人。それらを名指しで批判することなくしてどうしてこの日本の不幸を希望につなげることなど出来ようか? 辛口評論家は今、渾身の怒りをこめて告発する!
ひとたび原発事故が起きると、からだも心も生活の全て=「人間としての生きる権利」が、おびやかされることを、私たちは「3.11」以降、まのあたりにしました。原発は未来に生きる世代の生命の問題なのです。
フクイチから4kmの至近距離に暮らしていた石丸さんは、40年来、反原発の運動に関わってきました。
室工大卒でジャーナリストの坂本さんに報告していただきました。動物たちの無残な姿が痛ましいです。
まさか11日に大地震+大津波による大災害が起こるとも思わず、ましてや福島第一原発が、世界中が深刻に懸念し、世界中のガイガーカウンターの在庫を販売店から一掃するといった重篤な状態に陥り、今なお、復旧の目途さえ立たず、放射能は間欠的にだらだらと、時には「爆発的事象?」を交えて、しかもプルトニューム入りで漏れ出している状況を、下請け、孫請けの現場作業員が、被爆しながらも危険な封じ込め作業に従事するという現状を想像だにしていなかったものですから、当初は、斉藤武一さんの2011年版紙芝居仕立てのお話し「演題:原発と子ども達の未来について」をしていただく予定でした。急遽、演題を「原発の時代は終わった - 福島原発が教えてくれたもの」に変更し、教室を30人規模から100人規模に変更しました。
お陰さま???をもちまして、ほぼ満員となりました。
Blog cld gif htm jtd mp32h24m23s33843kB pdf Youtube1h40m46sオフィシャルサイトに公開されていた10曲をCDに焼いてみました。彼らがプロデュースしたであろう「自由の声」は、ムバラク大統領を追放してしまいましたね。
室蘭市と壮瞥町と札幌市の3カ所での講演録音です。テーマは、原発・環境問題です。
メニュー画面が表示されている際のBGMは、南米コロンビアのイスラム教徒、カーラとサミールの歌と演奏、DVDの表紙(左)の女性はカーラかも知れない、、、
非暴力原理主義で、自己実現イノチにも関わらず博愛主義を身に纏うような「お助け主義」が蔓延する日本の平和運動とやらに辟易している諸君に、朗報をお届けする。米国人のダリア・ワスフィさん14:05 2012/01/06(1971年生まれ)は、お父さんはイラク人、お母さんはオーストリアからディアスポラしたアシュケナージ・ユダヤ人という出自に、まずもって圧倒されるが、その糾弾姿勢や彼女の心意気を是非、自分のものにして欲しい。日本語の字幕を付けた。解説ページは「ダリア ワスフィ」でググってくれ。
チュニジア出身のアメル・マスローチは、フランス在住のフォーク歌手だ。ビデオクリップは、ダリアのシカゴ講演のわずか1日あとで、反戦の息吹がそこかしこにあることを確信させる。そのすざましい歌唱と、歌詞は大変力強く、アラビア語が分からずとも、自然と涙があふれてしまう。このクリップが彼女の衝撃的デビューとなった訳で、タイトルは「ケルムティ・ホーラ(言葉は自由)」。官憲の締め付けが厳しいチュニジアでは、相当に勇気のいる内容である。
私たちは怖さも知らない自由な人間だ、私たちは死ぬことは決してない秘密だ、カオスのなかで私たちは輝きの断片だ、私たちは自由だ、私たちの言葉は自由だ…
レバノン出身のナンシー・アジュラムは、今、アラブでもっとも人気のある芸能人ではないだろうか。ラティーファのような大御所はさておくとして、CD・DVDショップで、流行っているお奨めはないかと聞くと、イの一番に彼女を推してくる。オペレッタ「アラブの良心」で二番バッターを務めた彼女は、アマあまボイスのカワイコちゃん歌手といった感じだが、ユーチュ-ブなどのビデオクリップを見ていただければ分かるように、清純派だけでなく、ハイソな役や、汚れ役など、何でもござれである。ちなみに収録したクリップは「下町の平凡娘」といった役回りとなっている。アラブ芸能はほんとうに面白い。奥が深い。脱帽。
ところで、同じくレバノン出身で、エジプト・カイロ在住のハイファ・ワアビは、ナンシーと人気を二分する芸能人と言っても良いかもしれないが、彼女の一番の売りはセックスアピールなので、アラブ社会での表向きの評判ははなはだ良くない。まあ、えげつないポルノ雑誌が、コンビニの書籍コーナーに平然と並んでしまっている日本に住んでいる我々がとやかく言える筋合いでないことは確かだ。彼女の寸評も私のサイトに記しておいたので、「ハイファ ワアビ」でググっていただきたい。
この曲は、結構前から歌われていた物のようで、いわゆる恋愛物語なのだが、ビデオクリップのシナリオが実に面白い。粗筋をここで説明するのは野暮なのでやめておくが、私のようにアラビア語が全く分からない者でも、話が自ずと分かるように、単純と言えば単純明快なストーリーでありながらも、芸が実に細かい。本当に面白い。
アラビヤ語やイスラム教のこととか、アラブの芸能文化について、全く知識がなかった私が、何故、インターネットという道具を使って調べようという気になったか。これはひとえに「対テロ戦争」で敵性視されているアラブ・イスラム文化圏の人々は、本当に、テロリストなのかを知りたかったからだ。実は、文化程度の非常に高い、奥深い、層の厚い社会であることが分かってきた。
さて、アメル、ナンシー、サバ&ローラと、三本、芸能物を挟んでみたが、アラブ文化芸能の一端を堪能していただけたかと思う。続いて、最後になるが、アハマドの講演で、イスラエル-パレスチナ問題の近現代史をザッとおさらいしてみたい。一時間弱の講演だが、まさにコンサイスと言って良い。講演は、2009年2月15日、北海道ニセコ町在住の大加瀬さんが、ニセコ町庁舎にて、ガザ攻撃の写真展と同時に主宰した。ビデオは、アハマドが作成したパワーポイントの画像を埋め込み編集した。
日本に来て5年の彼は、北海道大学農学部大学院在籍中の留学生だ。彼はヨルダン国籍だが、両親はパレスチナ難民で、日本に来た当初から、イスラエル-パレスチナ問題に関心が高く、周りの日本人に、状況や経緯を日本語で説明する努力を続けてきた。全くの外国語である日本語というハンディがあった彼だが、5年が経った今、講演を聴けば分かるように、その語学能力と講演内容のアカデミックなことに驚嘆してしまう。彼の才能が並外れていることが分かるだろう。聞く者に強い説得力がある。
ビデオには収録されていませんが、アフマド講演の質疑応答の時間で彼の応答が実におもしろかったですね。自爆テロは確かにイメージは悪い、イスラエルの武力行使に対抗するためにイスラエル軍のように戦車やF16を持っているのなら、同じ手段で対抗するはずだとする彼の論理展開は、非暴力平和主義の左翼陣営には受け入れがたいことかも知れないが、実に真っ当な考え方です。武力装備の非対称性に目を奪われ、武力衝突シナリオの非対称性を考察する思考回路を閉ざすというのが、日本をはじめとする「国際社会」の思考パターンです。
報道されない「原子力の不都合な真実」
「熊谷あさ子さんからのメッセージ」2006年4月1日
制作 KO-OK企画 小林茂樹・大木有子