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【第34夜】

 世界の中で文字が書道として発達したのは、アラビア文字と中国、日本の漢字と仮 名文字であろう。

 アラブ諸国を訪れたとき、そのモスクの壁面を埋めている色彩タイルによるコーラ ンの聖句を綴ったアラビア文字の流麗さ、絢爛さは、さながら、繊細かつ雄大な交響 楽を聴く思いに包まれた日本人も多いに違いない。

 9月12日に日本で国際交流基金フォーラムで開かれたカタールのアリ・ハッサン 氏の絵画にもアラビア書道の絢爛たる美しさが豊穣に展開されていた。

 この絵画展のオープニング・セレモニーの際、開会のご挨拶をされた高円宮妃殿下から「詩を愛し、古典を尊ぶ日本とアラブの文明の中には、高い文明に裏ず(→づ)けられた両民族の共通性がございます。またこのことが両国の親善の基盤になっていることを心強く思います」云々のご挨拶があったが、まさにその通りと思った。
 アリ・ハッサン氏の展示品の中で披露されていたが、そのアラビア文字でぎっしり埋めつくしたコーランの写経やアラビアンナイトと題する作品の前に立つと、この文字文化や絵画の奥底に、長い歴史の中で蓄積された宗教的精神文化の高さ、その物語の美しさ、華麗さが背面から浮かんでくるような思いをし、平安時代の装飾紙や下絵紙の上に写した美術的な装飾経や源氏物語絵巻の絢爛さに匹敵する奥行きの深さをたたえていると痛感した。

 アラブ諸国と文化交流を通して両民族がその歴史、文化、伝統を知ることがますます重要になってきている今、アラビア文字の印刷物の必要性は高まっていくだろう。しかし、幸いなことに、アラブから訪問する芸術家、美術展などを紹介する印刷物、また外務省や各種の国際団体の会報、出版物の中にこの華麗なアラブア文字の印刷が日本において、十二分に可能であることは、朗報である。

 アラブの文化交流の上での、とりわけ、文字文化とともに美術を愛する日本がアラビア語印刷がこれら先も、もっと、もっと発展させていってほしいものである

 今回は、【第19夜】で紹介した「日本におけるアラビア文字印刷由来記」にも書いたが。中東ビジネスーサービス社の使っているフォントの見本を紹介する。この美しい曲線のアラビア文字が、多彩な色で刷られた場合につくり出される世界は、正に魅力的である。

 そもそもアラビア文字は何文字で、どんな順序で書かれるかを知ってみたいとおもかったも多いと思うが、こうした知識がアラブ・イスラム学院のホームページに親切に紹介されている。そして、さらにアラビア語の学び方も、イスラームとは、サウジアラビアの詳しい情報、さらにさいきんはっかんされた週刊アラブマガジンにはアラビア書道、アラビア料理教室に関するお知らせ等を掲載されている。

アラブ イスラーム学院 >> http://www.aii-t.org/
〒106-0046 東京都港区元麻布3-4-18
Tel. 03-3404-6622 (間違い電話のないよう、ご注意ください)

(普段は守衛室のアラブ人スタッフが電話をとりつぎます。英語で「Arabic Islamic Institute」と言って電話に出ますので、用件のある方はその旨をお伝え下さい。 特定のスタッフに用事がある場合は、人名を言っていただくだけでも結構です。)アラビア文字を使っている主な言葉と国としては
 ・アラビア語(エジプト、サウジアラビア、モロッコ、イラク、スーダンなど)
 ・ペルシャ語(イラン)
 ・ウルドゥー語(パキスタン)

があり、アラビア語は北アフリカから西アジアまでにおよぶアラブ諸国21カ国の公用語であり、国連の公用語の一つでもある。アラビア語は文法も複雑で確かに難しいことがであるが、若いときにこのアラビア語に挑戦され、修得に成功されれば、広大地域のアラブの実情と長い歴史の中に蓄積されたアラブ文化を吸収できるのでこの際、アラビア語の学習をおすすめします。
 
  下記に今一度、アラビア語印刷の会社が出来たが、現在でもアラビア語、 ペルシャ語の印刷を続けている.  社長の福島巌氏は1972年頃から、ベイルートのある出版会社の在日駐在員の仕 事をしていたとき、同社が準備していた日本産業の特集記事を企画に協力してほしい とベイルートに招かれた機会に、レバノンの印刷文化やベイルートの観光地としての 魅力にとりつかれ、帰国後、アラビア語の翻訳の斡旋から、次第にアラビア語印刷を 開始することになったという。




株式会社 中東ビジネスサービス
代表取締役 福島 巌
東京都新宿区西新宿8丁目5番3号
TEL (03)3772-1311 FAX (03)3666-4622
E-mail:chuto@gol.com


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